
結婚式といえば、ご新婦からご両親への手紙が定番ですが、実は結婚式には様々な場面で手紙が関わっています。
ウェディングプランナーの有賀さんが結婚式と手紙の関係について語ります。
手紙には、大きな力があると思います。
ご新郎は、幼いころ病気でお父様を亡くし、お母様が女手一つで育ててくれました。
お母様には、宝物がありました。
それは、お父様の葬式の日に、4歳だった新郎がくれた手紙です。
結婚式で、お母様は宝物を披露しました。
「お母さん、いつもありがとう。お父さん死んだけど、お母さんがいるから、僕は元気だよ」

お母様はそう言って、涙を流しました。
それは、ご新郎が初めて見たお母様の涙でした。

お母様の人生を支えてきた、一枚の手紙。
お母様のご新郎への想い、そしてご新郎のお母様に対する想いが、熱く伝わってきました。
ご新郎ご新婦とは結婚式を迎えるまで、半年から1年くらいのおつきあいになります。
結婚式が終わって、「ありがとう」と言われたときは、この仕事を誇りに思います。
そして、数日後に手紙をいただくことがあります。
感謝の気持ちがつづられていて、何回も、何回も読み返します。

誰かに必要とされている、そんな存在価値が手紙に凝縮されているようで、とても幸せな瞬間です。
ウェディングプランナーは、幸せになってくださいとおふたりを送り出したあと、どうしているのか、ずっと気にしています。
年賀状は、それを知るいい機会。
写真を見ながら、幸せにやっているんだなって、実感できます。

だから新年は、どれだけ届いているのだろうって、年賀状がとても楽しみ。
デスクに飾って、仕事へのモチベーションにもなっています。
年賀状は、ご新郎ご新婦と私たちをつないでくれる大切なツールですね。
▼▼ウェディングプランナー有賀明美が語る「結婚式と手紙」